3方向を山に囲まれたかつての陸の孤島、土肥。そのお陰なのかは分かりませんが、伊豆半島の海を彩るソフトコーラル群は、伊豆の中でもトップクラス。たくさんのソフトコーラルが繁茂している海です。竜宮城のような土肥の海を一緒に潜りましょう!
土肥は西伊豆エリアにあり、駿河湾フェリー着港の場所で、西伊豆の中間付近に位置しています。背後に大きな達磨山を抱え、山と海に囲まれた自然豊かな町です。大きな旅館や民宿も多く、観光客も多く訪れるエリアです。
土肥のダイビングは以前、ダイビングメーカーが直営する大型のダイビング施設がありましが、メーカーは撤退し、今は土肥のビーチ側に拠点を構えた、土肥ダイビングサービスが引き継ぎ運営しています。
土肥エリアは南北に広く、伊豆半島のダイビングエリアとしては広大な海域を有しています。港から一番遠い小下田エリアは、西伊豆の中でも特に駿河湾に突き出た地形で、潮通しが良く、上級者向けのダイビングを楽しめるポイントがあります。
サンライズで土肥に行く場合は、この上級エリアに絞って潜るので難易度は高いです。神子元島へチャレンジする前の登竜門でもあります。
サク根はボトム水深70mから水面まで立ち上がった大きな根です。常に流れがあり、場合によっては強い流れになることもあるポイントです。潜降ロープが無いためドリフトダイビングになります。素早い耳抜きや安定したフリー潜降スキルはもちろん、ディープダイビングになるので、エアと窒素圧の管理ができる事は必須条件です。直角に落ちるドロップオフはダイナミックで水底が全く見えず、いったいどこまで続いているのかわかりません。
サク根の魅力はディープダイビングです。30m以深のディープエリアは透明度がいつも良く、冷たく真っ青な潮と、一面を埋め尽くすムチカラマツの森はまるで宇宙にいるような感覚さえ感じます。
また根頭では浅場の魚もわんさか群れているので、ディープダイビングを楽しんだ後もきっちり窒素を抜きつつ、引き続き浅場の魚で遊ぶことができます。
とび島沖パート2は土肥のダイビングポイントの中で、最も沖合に位置する潮当たりの良いポイントです。南北に大きく伸びた馬の背上の根が、水深50m付近から立ち上がっています。潜降ロープがあり、ロープの付け根で20m、根の一番浅いところでも17mと平均深度の深いダイビングになります。減圧管理が完璧にできる事が条件となります。
小下田の中でも最もアツイのがとび島沖パート2です。夏季の限定ポイントなのが残念ですが、魚影の濃さは波勝崎に並び、伊豆半島NO1です。同レベルの波勝崎に比べ土肥はソフトコーラルが豊かで、密集したソフトコーラルにハナダイが乱舞する、素晴らしい景色を見ることができます。またハンマーヘッドシャークやマンボウなども狙え、イワシの大群やそれを追うカンパチ、ワラサなど何が出るか分からない夢のあるダイビングポイントです。
フォト派の方はワイド&2灯セッティングで狙ってみてください。ハナダイ乱舞は伊豆NO1だと思います。常に頭上のチェックもお忘れなく、突然ハンマーがやってきますよ。