出会いと別れのサンライズ。サクラマスになって戻ってこい!

よしふみへ

愛するよしふみへ、この場をお借りしてメッセージを送りたいと思います。サンライズの身内話になりますが、サンライズファン及びご新規様もご覧いただければ幸いです。

台風一過の川奈は晴天の空に青い海。神様がこの日のために用意してくれたような舞台で今日、川奈の海を後にする男がいた。

その名は、おー山田よしふみ。

サンライズのスタッフで、この夏阿吽の呼吸で一緒に働いてきた僕の右腕。不器用で、単純で、バカで誰よりまっすぐで人が大好きな純粋な心をもった男です。

もともとゲストとして通ってくれていたよしふみが「ダイビングをしたい」から「ダイビングを通して人を幸せにしたい」といつの日から思い、僕の厳しい指導の元、ダイブマスターというプロの称号を得て共にゲストを幸せにするために力を尽くしあった、最初で最後の夏でした。

僕は海にいるよしふみしか知りませんが、いつもキラキラと輝いている彼の口から「会社では死んだ魚の目をしているんだ」と言われて僕はなんだか少し嬉しくなりました。

よしふみはここでこそ自己表現ができて、サンライズだからこそ自分の価値を発揮できるんだ、と。

人それぞれ自分が自分らしく居られる場所は違います。

社会でバリバリの最前線を張っていける人もいれば狭い世界で小山の大将やってる人もいるし、自分の得意な分野でしか自己表現できない人もいるし、全部素敵な人生だと思います。お金が有り余るほど稼いでいる人もいれば四苦八苦やりくりしている人もいるけど、自分が自由に自分らしく生きていける環境を選べることができればそれは最高に幸せだと思います。そのためには旅に出ることも自分にリスクを課すことも必要な場合もあります。

よしふみは一流企業を辞め、これからワーホリで世界に羽ばたきます。僕なんか海外にも行ったことが無いちゃんちゃんなのでそっちの世界も気になるし、その覚悟が素敵で羨ましいと思っています。

でも僕はここに使命があるのでここを離れることもありません。よしふみが帰ってきた時相変わらずのサンライズでいたいからです。

いつか僕がサクラマスについて話した時、よしふみは俺もサクラマスみたいになりたいとつぶやいていました。

サクラマスとはヤマメの超大型種で、みんな知っている標準和名「ヤマメ」のことです。ではなぜサクラマスと名前を変えるのかというと日本に生存するほとんどのヤマメは全長30cmほどにしか成長しません。しかし極稀に60cmまたは70cm級に育つヤマメがいます。それを釣り人は敬称としてサクラマスと呼びます。なぜそんなに大きくなるのかと言うとヤマメは通常川で産まれ川で死にます。しかし元来ヤマメはシャケの仲間ですから本来ならば海に降り大きくなって川に上がって産卵する本能を持っています。しかし今日本にいるヤマメはほとんどが海に降りません。なぜなら森を植林し、保水力の無い杉林の山になってしまっているから川の水が減り、水が減ったから人はダムを作り貯水します。そうすれば川はさらに枯れ、もう海には降れなくなります。そんなヤマメを陸封型と呼びます。今日本にはほとんど陸封型のヤマメしか存在しませんが、今でも極僅かに、自然豊かな東北や日本海では太古の遺伝子を残した降海型のヤマメが存在します。海に降りてハンターとして猛威をふるい、ヤマメとしてはありえないサイズまで大きくなって川に帰ってくるヤツを釣り人は敬称としてサクラマスと呼びます。

サクラマスになって帰ってくるよしふみと会える日を楽しみにしています。寂しいけれどこれから旅に出るよしふみに乾杯。

3連休、みんな泣きっぱなしだったね!笑

本当に幸せなやつだなよしふみは!

そんな仲間に支えられてやってこれた僕が一番幸せです。感謝しなくちゃね。ありがとうよしふみ。

グッバイアゲイン(オーナーは英語苦手)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です