西伊豆の中央付近に位置する田子。夕陽がとても美しい事で有名です。田子は西伊豆の中でも最も大きな湾を持っており、古くから漁業はもちろん、鰹節の加工、養殖業、造船業など水産業が盛な大きな港町です。形は変わり今ではダイビングサービスもたくさんありますし、シーカヤックショップなどもあり、マリンレジャーも盛んなエリアです。
田子には8軒もの現地ダイビングサービスがあり、全てが自社ボートを有しています。伊豆半島では最大の現地ダイビングサービスの数です。その中でもサンライズダイビングは、田子ダイビングセンターにお世話になっています。
田子のダイビングは全てボートダイビングで、外洋ポイントと湾内ポイントに別れます。全部で11ヶ所のポイントがあり、体験ダイビングや講習などの超初心者ポイント〜上級者しか行くことのできない、ディープポイントまで幅広い潜り方ができます。海が穏やかな日は外洋メインになりますが、外洋が荒れていても湾内が潜れる事がほとんどで、クローズの少ない海です。
外洋にもいくつかポイントがありますが、メインに潜るのはフト根と沖の根です。かなり沖合に位置していますので潮流の影響も受けやすいポイントです。
田子のメインポイントのフト根は、水底50mから根頭7mまで立ち上がった高低差の高い根です。潜降ロープが常設されているので、エントリーから潜降までは中級者の方でも問題ありませんが、時に流れが強くなるので注意が必要です。根の周りをぐるっと一周回って最後は軽くドリフトして上がるナビゲーションをすることが多いです。
根の潮上はイサキやタカベなどが見事ですが、キンギョハナダイは乱舞は他のポイントを引きつけない程の量です。フト根全体もソフトコーラルがたくさん繁茂し、伊豆の海らしい景色を楽しめます。ワイド派のダイバーは、満足することが約束されたポイントです。
同じポイントのフト根ですが、西側ディープに隠れ根があります。田子に行ったらぜひ狙いたいのがここ。ディープエリアはムチカラマツが見事に繁茂し、その隙間を埋めるようにハネウチワやトサカ類が岩を覆い尽くします。田子の水中景観のシンボル的な、巨大ナンヨウキサンゴ群も見事です。
秋も深まってくるとディープの隠れ根ではサクラダイの乱舞が観察できます。伊豆半島の水中景色の代表的作品も、ここで撮影されたものが多いでしょう。水深が深いため、エアの消費、減圧理論に対する理解度、完璧で狂わない浮力のコントロール、強いメンタルをもった上級ダイバーのみが行くことのできる、田子の聖域と言ってもいいでしょう。
フト根よりやや岸よりに位置している沖の根は、水底40mから立ち上がった、南北に馬の背状に伸びた巨大な根です。根頭は浅く、5m程度で潜降ブイは3ヶ所設置されており、潮の流れに応じて潮の上からエントリーしていきます。フト根よりデカイのでサンライズではドリフトで潜ることが多いです。フリー潜降やフリー浮上、ホバリングスキルは必須スキルです。
西伊豆全体で見ても、かなり沖合に位置する沖の島は、時にはハンマーヘッドシャークの群れが現れる事もある大場所です。カンパチなどの回遊魚から、イサキなどの群れを楽しみつつハンマーにも期待できるポイントです。
外洋ポイントには位置しているものの、岸側にあり浅い洞窟ポイント。最大水深でも7m程で初心者から楽しむことができます。二つの洞窟と水中トンネルがあり、北側の洞窟は光が差すと、光線カーテンとなり幻想的でとても美しい景色が見られます。
ウミウシと言えば浮島が有名ですが、この三ノ浦は、浮島との境界線にあるポイント。もちろんたくさんのウミウシが観察できます。秋〜冬にかけてディープのサクラダイを狙い、2本目にウミウシで、がっつりマクロを狙う。そんな極端なダイビングがサンライズのダイビングスタイルです。