伊豆海洋公園は東伊豆エリア、城ヶ崎海岸の中央に位置し、城ヶ崎の中でも先端に突き出た日蓮崎の麓に位置しています。日本の海洋自然観察の第一人者、益田一氏が１９６４年に伊豆海洋公園ダイビングセンターとして設立。その後の益田氏のここ伊豆海洋公園での活動は、日本の海洋学に大きく貢献したと伺っています。そんな益田氏が選んだ場所が、ここ城ヶ崎海岸の中心点、日蓮崎でした。人生を海に捧げた益田氏がなぜ、この場所を選んだのか、それはこの海の持つ豊かさと多様性であることは間違いありません。
今から４０００年ほど前に、大室山が噴火してこの辺りの海岸一帯に溶岩が流出し海に流れ込んだそうです。そうして伊豆高原と城ヶ崎海岸が作られました。海に流れ込んだ溶岩は海水によって冷やされ、急速に固まり、高低差のあるダイナミックな地形を作り上げました。城ヶ崎エリアに該当するダイビングスポットは全て、急深で外洋に面していて潮当たりが良く、様々な魚種、生物を育みます。伊豆海洋公園はそんな城ヶ崎エリア中心点にあります。益田氏が愛した伊豆の海は、今も変わらずその姿を私たちに見せてくれています。
伊豆海洋公園はビーチダイビングのみで、エントリーも1箇所に限られています。しかし海の中は広く、あっという間に70mまで落ち込む雄々しい海です。エントリーも荒波の時が多く初心者には厳しい条件になることもしばしばあります。
しかしそんな地形や潮流が多種多様な生物を育み、大物からマクロまで充実したダイビングポイントとなっています。ビーチダイビングとは思えないダイナミックな根、落ち込むドロップオフ、最大深度も限界深度の40mまで取ることができます。
伊豆海洋公園を潜る時は、海洋公園のダイビングサービスを利用します。施設や、タンクを提供してくれています。ショップを経由してダイビングするのが一般的ですが、セルフダイビングも受け付けています。
クリスマスシーズンになると大きなツリーが登場したり、ハロウィンにはかぼちゃが出現したりとゲストに楽しんでもらう工夫を凝らしています。
エントリーして駆け上がりを下っていくと20m程度の砂地になります。白砂の綺麗な砂地にはクリスマスツリーやポストが季節ごとに設置されダイバーを楽しませてくれます。
エントリーポイントから一番近い、大きな根が1の根。岸から沖に向かって大きく伸びた溶岩流の根は、ダイナミックで海洋公園らしい景観です。先端のボトム水深は30mと深く、初〜中級者が行ける範囲はここまでです。
一の根の付け根にはクエ穴と言うホールがあり、中にはウミウシやアカマツカサ、サクラダイなどが観察できます。クエ穴周辺はハナタツなども多く、季節によってはハタタテハゼなどの南方系のマクロネタも多く出てきます。じっくりマクロを狙いたいところですが、深度もそれなりに深いので窒素圧とエアの管理は必須です。
伊豆海洋公園の水中は、急勾配で100mまで深くなっている地形をしています。普段は深海に生息している生物などがダイビングでギリギリ行ける40m付近で観察することができます。さらに海洋公園のディープエリアのソフトコーラルは非常に元気で美しく密生しています。万全のスキルが必要になりますが、伊豆を潜る上で経験をしておきたい魅力的なダイビングスポットです。
海洋公園の深場で撮影したキシマハナダイ。ダイビングで観察できる魚の中でもトップクラスの美しさです。キシマハナダイやマダラハナダイなどのレア種も狙って観察、撮影することができます。
海洋公園のディープエリアの中でも特に美しいポイントがサンカク。ハイペースで泳いでも片道15分を要する最果てのポイントです。エアの消費や体力、泳力が必要になりますが素晴らしいソフトコーラルとハナダイのコラボレーションを見ることができます。
北に進めばブリマチの根が現れます。ブリマチは潮あたりが良く、魚影、ソフトコーラルとどちらも素晴らしいポイントです。
東伊豆に位置する伊豆海洋公園へのアクセスは電車を使うのが便利です。伊豆急線、城ヶ崎海岸駅があるので現地ダイビングショップでしたら送迎しています。
潜り方によって大きく難易度が変わる伊豆海洋公園ですが、初心者からでもご案内可能です。サンライズでは第2のホームと言っていいほどよく潜っているので常時リクエストお待ちしております。ディープエリアは初見のお客様はご案内できませんが、トレーニングを積んでディープエリアにチャレンジしたいという方は、安全なディープ潜り方、エアの消費などトレーニングを積んでサンカクにチャレンジしましょう！
