ショップ選びで後悔しないために知っておきたいこと

ダイビングライセンスを取得するのにあたってどのような基準でショップを選べば良いのでしょうか。そもそもダイビングショップって何?どんなサービスや商品を販売しているの?

値段もショップによって大きく差があるのはなぜ?ダイビングショップの選び方でその後のダイビングライフが大きく変わってどういう事?どんなタイプのショップがあって、どんなショップを選べば良いのか、この記事を読んで参考にしていただければ幸いです。

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サンライズオーナー|ソウイチ
ダイビングを始めてみたいという方にとって最初のハードルはショップ選びじゃないでしょうか?業界には本当にたくさんのショップがあってそれぞれスタイルがあります。
皆様が最良のダイビングショップと出会えるように、なるべくディープな内容にも切り込んで赤裸々に業界のことをお伝えしたいと思います。

この記事の目次

ダイビングショップとダイビングサービスの違い

伊豆ではダイビングサービスと言われているお店と、ダイビングショップ、ダイビングスクールと呼ばれているお店が存在します。混乱しやすいところでよくお客様から質問されるので、まずはダイビングショップ、ダイビングスクール、ダイビングサービスの違いについて解説します。

ダイビングショップ、ダイビングスクール
ダイビング活動自体を提供するお店です。実際にダイビングをしたい場合はダイビングショップを使って潜る必要があります。ダイビングスクールという名前のショップはダイビングの講習に力を入れているお店です。どちらもほぼ同じで、ダイビングそのものを提供しているお店になります。つまりエンドユーザーに向けた商品サービスを提供しているのがダイビングショップやダイビングスクールと呼ばれるお店になります。
ダイビングサービス
こちらはダイビングショップの受け入れを行うお店です。伊豆の海ではどこでも潜れるわけではなく漁業規則に沿ってダイビングをしなくてはなりません。その際に漁協や漁師さんと連携をとって、潜水可能エリアを設けたり、シャワーや更衣室を提供しているのがダイビングサービスになります。こちらはダイビング事業者に向けたサービス商品の販売がメインでエンドユーザーと直接取引することは少ないです。

当店のホームダイビングサイトの川奈の例

川奈を管理しているサービスは「川奈ダイビングサービス」です。川奈には10件ほどのダイビングショップがありますが、どのダイビングショップも、潜る時は川奈ダイビングサービスを通してタンクの手配やシャワー、更衣室などを利用させてもらっています。また川奈の現地ダイビングショップに限らず、関東各地のダイビングショップが川奈で潜る場合は、川奈ダイビングサービスを利用してダイビングを行なっています。

川奈ダイビングサービス

川奈ダイビングサービスは漁協直営で、施設、タンクの提供、船の手配や潜水エリアの管理をしています。講習やファンダイビングのガイドを行なっているわけではないのでダイビングをしたい場合はショップを経由して潜ります。

ダイビングショップ

サンライズダイビングは川奈港の近くにお店があり、毎日川奈の海で講習やガイドを行う業務をしています。川奈ダイビングサービスに使用料を払って施設を利用させてもらっています。ダイビング終了後にお店に集まってログ付けをしたり、食事を楽しんだりしています。

ダイビング以外の商品やサービスも提供しています

次にダイビングショップはどんなサービスを提供しているのかを確認していきましょう。

ライセンス発行の講習
ライセンス発行
PADIやNAUIなど世界規模のダイビング指導団体が提供するライセンスコースを、その指導団体から認定を受けたインストラクターが指導団体のカリキュラムに沿って講習を開催します。参加者が一定の基準を満たしている事をインストラクターが確認できれば、指導団体がライセンスを認定し、お客様に発行します。この一連の講習を初級のオープンウォーターダイバーコースから次のステップアップとなるアドバンス講習、さらに上級の講習などを開催しています。
ファンダイビングの提供
ファンダイビング
すでに指導団体から認定を受けたダイバー、つまりライセンスを取得しているダイバーに対して、講習ではなく水中を楽しんでもらうためのダイビングメニューを開催しています。水中写真を撮ったり、魚をじっくり観察したり。ゲストによって好みは違いますし、ショップも魚に詳しいお店から、水中写真に詳しいお店など多様です。一般的にはダイビングショップのメイン業務はこのファンダイビングになります。
ダイビングツアーの提供
ダイビングツアー
ダイビングライセンスを持っているお客様に対して、ダイビング旅行を企画販売しています。ダイビングのポイントや難易度は個人の判断では難しいので、お客様のことをよく知っているインストラクターがおすすめのツアーを企画し、陸上から水中までアテンドしてくれる、旅行丸ごとパッケージも提供しています。
ダイビング器材の販売
器材販売
ダイビングは他のスポーツと違い、非常に専門性が高いレジャーになります。時に危険もはらんでいるので、一般的なスポーツ用品店がダイビング器材を取り扱っていることはまずありません。ダイビングの専門家であるインストラクターが在籍しているダイビングショップが器材の販売も行なっています。

ご覧の通りダイビングショップはダイビングだけでなく、物販からツアーまでダイビングに関する業務を全て担っています。この事を理解していただくと、ショップ選びがなぜ重要になるかが見えてくるかと思います。

ダイビングライセンスを取得する事だけではショップとの付き合いは終わらないというより、ダイビングライセンスを取得してからショップとの付き合いが始まるということです。

都市型ショップと現地型ショップの違い

皆さんは都心部や駅の近くでダイビングショップを見かけたことはありませんか?僕は初めて看板を見た時、どういうことなんだろう?なんでここでダイビングできるの?と思ってしまいましたが、ダイビングショップには都心部などの人口密集地にショップを構える都市型ダイビングショップがあります。

都市型ショップはその町に住むお客様を、伊豆や千葉、または沖縄や海外などの海にお連れし、ダイビングを提供しているスタイルです。逆に当店のように海の近くにショップを構えるタイプを現地型ダイビングショップと言います。お客様が自ら海に足を運び、現地で合流しダイビングを提供するお店です。

ざっくりと特徴をまとめてみますと、現地型はリーズナブルな料金でダイビングライセンスを取得することが可能です。都市型ショップは料金は高くなりますが、その分手厚いサービスを受ける事ができます。価格重視か、サービス重視かでどちらのタイプがあなたに合っているのかイメージしておきましょう。都市型ショップと現地型ショップのメリットとデメリットにつていは以下の記事でさらに掘り下げて解説してありますのでチェックしてみてください。

現地型と都市型ショップ、料金やサービスの違いは?

大手ショップと個人ショップどっちが良いの?

小規模店の特徴

伊豆半島のダイビングショップは数だけで言えば100を超えると言われています。バブル時代のダイビングブームに数々のダイビングショップができましたが、オーナーさんも歳を重ね、今は稼働していないお店もちらほらできていています。稼働しているお店も大半はオーナーさんの一人親方で運営しているか、スタッフがひとり在籍している規模のお店がほとんどです。

その為オープンウォーター講習を開催する手間をなかなか割けないショップも多くあります。予約が取れたとしても、他メニューとの併用で進めたり、十分な時間を割いてもらえない場合があるので、ダイビングライセンスを取得するという観点からはある程度スタッフがいるお店を選んだ方が、習得度の高い講習になるかもしれません。

大手ショップの特徴

大手ダイビングショップと言うと都内に店を構え、多店舗展開をしているお店がいくつか思い当たります。在籍スタッフも多く、手厚い講習も期待できます。

ただしその反面、運営費や宣伝広告費などに経費がかかっているのでダイビング料金は高額になりやすいです。具体例では、当店で以前開催した紀伊半島串本ツアーの場合、熱海発で往復の交通費込みで89,000円で開催しましたが、都内某大手ショップでは、168,000円で(交通費は別途)で販売されていました。この例はライセンス取得講習ではないですが、ツアー料金が二倍近く変わってくることもあります。

もちろん様々な付加価値が付いているので高いか安いかは参加したお客様にしか判断できませんが、小規模ショップに比べて料金が高くなってしまうのは必然だと思います。ノルマがあるなどの現状もあって、ビジネス色は強くなるかもしれません。

海でいろんなお店のゲストを見ていて思うこと

僕の偏見120%と主観ですが、個人店、小規模店では友達感覚でダイビングができる。大手のダイビングではお客様対応してもらえる。そういう印象があります。大手は良くも悪くも無難。小規模店は当たれば唯一無二の価値があるかもしれません。

友達感覚で仲良くなって楽しみたいと言う方は小規模な店を、しっかりとお客様扱いされたいと言う方は大手を選ぶのが良いかもしれません。また都心部に近いほどビジネス色が強くなり、地方に行くほど遊び色が強くなる傾向もあります。

ダイビングツアー

個人ショップは個性豊かなお店が多いです。お客様も個性豊かなメンバーが集まっていて刺激的なコミュニティに出会えることもあるかもしれません。

こんなお店だけは選ばない方がいいたった一つの条件

ダイビング業界では今なお消費者相談センターに毎年多くのトラブル案件が届いているそうです。

時に命にも関わることがあるからといってそれを悪用して高額な器材を販売させたり、説明に無い費用が後からどんどん追加されたりと言った案件はよく耳にします。業界では毎年注意喚起されていますが、そう言った事業者を排除することは実際なかなか簡単なことではありません。悪徳な業者を完全に見抜くのは難しいのですが、あまりにも価格が安いお店は悪徳業者の可能性が高いです。

未だに広告でよく見かけますが、オープンウォーター講習が30,000円を切っている場合は避けた方が良いと思います。どんなに安くても40,000円以上でなければ利益は出ないか赤字なので、それ以下の金額で集客をしているお店はボランティアでやっているただのいい人か、裏があるかのどちらかです。

いい人は広告費を使って宣伝することは無いと思いますので、そう言ったお店は後出しじゃんけんで追加料金を請求されるか、器材販売が上手なカリスマ営業マンがいるかのどちらかだと思います。

もちろんダイビング器材はマイ器材を持つのがベストですが、いきなり50万円の請求されても困りませんか?始めに揃えることは素晴らしい事ですが、お客様が納得できる金額で納得できるタイミングで購入するのが一番ベストだと思います。このようなトラブルはよく耳にしますので値段の安すぎるお店には十分注意してください。

Cカード協議会からの注意喚起

ダイビングライセンスを取得するならそのショップと一生付き合う気があるかどうか

ダイビング仲間ができるとダイビングが続けられる

ダイビングを継続したい、と思ったら必ず必要になるのがダイビング仲間です。

どんなにダイビングが好きなお客様でも一人で日本、世界をダイビングトリップしまくる、なんてダイバーは見たことがありません。どんなに感動的な体験でもずっと一人では飽きてしまうものです。誰かと共有できてこそダイビングはさらに楽しく、長く続けていく事ができます。

あっちこっちと点々とダイビングショップを変えてもなかなか良い仲間とは出会えないものです。ダイビングライセンスを取得するお店で、仲間ができそうかどうかよく考えてショップを選んでください。お店の雰囲気や、ゲストの年齢層などは確認しておきましょう。

同じお店に通うから上達できる

ダイビングが上手くなるには二つの条件があります。

一つ目は毎回、同じ器材を使うこと。どんなスポーツでも毎回道具が変わってしまうと感覚を掴むのが遅くなります。

二つ目は毎回同じインストラクターに見てもらうこと、です。あなたのことをよく知っているインストラクターだからこそ最適な器材を提案することができます。毎回一緒に潜って最適なスキルアップのアドバイスができます。

HPでスタッフ紹介をチェックして、年齢や雰囲気などを確認しておきましょう。

長く楽しめる商品力はあるか

一つのお店に通うことを決めたとしてもそのショップに商品力があるかどうかも重要な点です。

せっかくお店を決めても毎回同じ海でしか潜ることができなかったり、器材販売を行なっていなかったりすると、他のお店の力を借りなくてはなりません。そうなると結局は定住できずに、あちこち転々とお店を変えるスタイルになってしまいがちです。

ツアーやイベントなどを積極的に開催しているお店はユーザーニーズに応えている優良店と判断しても良いかと思います。

簡単に判断できるショップの選び方

youtubeをチェックしてみよう

ここまでダイビングショップの業務内容や形態についてお伝えしてきましたが、条件だけで判断するのは難しいです。

最終的な決定打は相性が良いか悪いか、と言うフィーリングが一番大切だと思います。インストラクターの印象、そのお店に通っている他のお客様の雰囲気があなたに合っていてるか確認してみましょう。

そのためにはSNSを確認してみるのが一番です。特にyuotubeを見ればそのお店のゲストがどんな雰囲気で楽しんでいるのか、あなたと相性が良さそうかどうか、すぐに分かると思います。

僕たちと一生の思い出に残る旅に出かけませんか?よかったらサンライズのYoutubeもチェックしてみてください。

ダイビングライセンスを取得する場合はここをチェック「まとめ」

ダイビングショップの全体像が見えてきましたか?料金だけにフォーカスせず、サービス内容やダイビングライセンス取得後のプランニングもイメージして、納得できるお店で受講しましょう。

料金かサービスか
料金重視であれば現地型ダイビングショップを、サービス重視であれば都市型ダイビングショップを利用するのがおすすめです。少しでも安く講習費を抑えたい方は、スタッフが数名在籍している中規模以上の現地型ダイビングショップであれば金額とサービスを両立することも可能です。サンライズはスタッフが多数在籍しているので現地ならではの低価格を実現しています。近隣の都市型ショップと比較して検討してみてください。
年齢層は合っているか?
自分の年齢が、お店のお客様の年齢層とかけ離れていないかチェックしてみましょう。あまり離れていると体力的に付いていくのがしんどくなったり、ダイビング仲間もできにくいかもしれません。インスタやyoutubeでゲストやスタッフの雰囲気をチェックしてみましょう。ちなみにサンライズの年齢層は中央値が30歳くらいで、オープンウォーター講習に参加される方はもう少し若い方が多いです。中にはパワフルな40代、50代の方もいらっしゃいます。
ライセンス取得後のビジョンを描けるか?
ダイビングライセンス取得後に行ってみたい場所や潜ってみたいスタイルのダイビングを提供しているか確認しておきましょう。積極的に遠征ツアーや、楽しそうなイベントなどを開催しているお店ならきっといつまでも、楽しく、長く付き合える関係をつくっていく事ができるでしょう。サンライズは日々がイベント。ダイビング終了後は参加者同士でご飯を食べたり、お酒を飲んだりして楽しんでいます。遠征ツアーも頻繁に開催しているのできっと生涯の思い出作りも、仲間作りもできるはずです。
オープンウォーターコース詳細